せっかく買った時計が、思っていた機能を備えていなかった」「高価な時計を買ったのに、すぐに故障してしまった」など、登山用時計選びの失敗は意外と多いものです。一口に登山用の時計と言っても、その選び方は意外と難しく感じるかもしれません。
そこで本記事では、登山用時計の選び方をわかりやすく解説します。初心者から上級者まで、自分のレベルに合った時計の選び方がわかるはずです。また、人気ブランドの中から厳選した10モデルを紹介。それぞれの特徴や価格帯、対象とする登山スタイルを比較しながら、自分に最適な1本を見つけるためのヒントを提供します。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った相棒となる時計を見つけてください。
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登山のための時計を選ぶ際の重要なポイント
登山用の時計を選ぶ際は、耐久性と防水性、バッテリー寿命、そして機能性と操作性の3つのポイントに注目する必要があります。
耐久性と防水性
登山時計を選ぶ上で、最も重要視すべきポイントは耐久性と防水性です。過酷な環境下でも正確に時間を計測し、長く使い続けられる頑丈な作りが求められます。
例えば、国際規格のISO 6425に準拠したダイバーズウォッチレベルの防水性能を備えた時計がおすすめです。これにより、雨や汗、水しぶきなどから時計を保護できます。また、耐衝撃性に優れたケースやバンドを採用することで、岩場や木の枝などとの接触による損傷を防ぐことができるでしょう。
ISO規格のダイバーズウォッチ並みの防水性と、衝撃に強いケースやバンドを備えた時計を選ぶことで、アウトドアでの使用に耐え得る1本を手に入れましょう。
バッテリー寿命
登山時計のバッテリー寿命も重要な選択基準の一つです。長期の登山や、充電機会の少ない山岳環境では、バッテリー切れが命取りになりかねません。
ソーラー充電機能を搭載したモデルや、1回の充電で長期間駆動できる大容量バッテリーを内蔵した時計がおすすめです。また、残量表示機能があれば、バッテリー切れを未然に防げるでしょう。モバイルバッテリーなどによる充電にも対応している汎用性の高いモデルを選ぶのも良い方法です。
バッテリー切れは命取りにもなりかねない登山では、フレキシブルに使える1本を選びましょう。
機能性と操作性
登山用の時計には、アウトドアで役立つ多彩な機能が求められます。高度計や気圧計、コンパス、GPS、山の天気予報など、状況判断や安全確保に欠かせない機能を搭載しているかどうかがポイントです。各機能の精度や使いやすさにも着目しましょう。
一方で、多機能であるがゆえに操作が複雑になり、肝心な時に使いこなせないのでは本末転倒です。ボタン配置や メニュー構成などが直感的で、ストレスなく操作できるかどうかも重要です。手袋を着用した状態でも確実に操作できるよう、ボタンの大きさや形状にもこだわりましょう。
非常時にも迷わず確実に操作できる使い勝手のよさを備えた時計を選びましょう。
登山に求められる時計の機能
登山での安全確保と効率的な行動のために、時計に搭載された各種機能が大きな役割を果たします。
GPS機能による正確な現在位置の把握、心拍数モニターを使ったコンディション管理、天気予報機能による急な天候変化への備え、高度計や気圧計によるルートナビゲーション、そしてコンパスを使った方角確認など、山岳環境下で頼れる相棒となる多彩な機能が登山用時計には求められます。
GPS機能
GPS機能は、現在位置を正確に把握し、ルートナビゲーションを行う上で非常に重要です。特に、詳細な登山用地図をダウンロードできるモデルは、地図上に自分の位置を表示してくれるため、迷いやすい山岳地帯でも安心して行動できます。また、緊急時に自分の位置情報を発信できるSOSボタンを備えた時計もあり、登山の安全性を大きく高めてくれるでしょう。
信頼性の高いGPS機能を搭載し、詳細な登山用地図と連動できる時計は、未知の山岳地帯でのルート確認や緊急時の救助要請に大きな力を発揮します。自分の現在位置を見失うことなく、安全に登山を楽しめる頼もしい相棒となってくれるはずです。
心拍数モニター
心拍数モニターは、登山中の身体的コンディションを管理する上で欠かせない機能です。心拍数を常時計測し、設定した上限ゾーンを超えた場合に警告してくれるので、ペース配分の最適化や疲労の蓄積を防ぐことができます。
また、心拍数の変動パターンから、高山病の早期兆候を検出できる可能性もあります。体調管理に役立つだけでなく、トレーニング効果の測定にも活用できる有用な機能と言えるでしょう。
天気予測機能
山岳地帯では、天候が急変しやすく、それが危険な状況につながることも少なくありません。そのため、正確な天気予報を提供してくれる時計の存在は、登山者にとって心強い味方となります。
気圧の変化から天気の傾向を予測し、警告してくれる気圧傾向アラームを備えたモデルもあります。GPSと連動して、現在地周辺の天気予報を表示できる時計なら、さらに安心です。天候リスクを事前に察知し、適切な判断を下せる重要な機能と言えるでしょう。
高度計
高度計は、現在の高度や累積上昇・下降高度を計測し、登山の進捗状況を把握する上で重要な機能です。GPSと気圧センサーの両方を使って高度を算出する最新のトリプルセンサー搭載モデルなら、さらに高精度な計測が可能となります。
また、事前にルートの高低差をセットしておけば、残りの登攀高度や到達時間を予測することもできます。高度情報を活用することで、体力の効率的な配分やペース配分に役立てられるでしょう。
気圧計
気圧計は、気圧の変化を測定することで、天気の傾向を予測したり、高度を間接的に計測したりする上で欠かせない機能です。特に、急激な気圧の低下は、悪天候の前兆であることが多いため、早期警戒に役立ちます。
また、気圧高度と GPS高度を組み合わせることで、さらに正確な高度計測が可能になります。山岳地帯特有の気圧の変化を読み取れる時計は、登山者にとって心強い味方となるでしょう。
コンパス
コンパスは、自分の向いている方角を確認し、地図上のルートと照合する上で欠かせない機能です。アナログ式の磁気コンパスを内蔵したモデルなら、北の方角を素早く直感的に把握できます。
一方、GPSと連動したデジタルコンパスなら、現在の方位と目的地の方角、さらには目的地までの距離も表示可能。霧や吹雪などで視界が悪い状況下でも、自分の位置と進むべき方角を見失わずに済むでしょう。
アナログ式の磁気コンパスとGPS連動のデジタルコンパスのいずれかを搭載した時計があれば、視界不良時でも迷うことなく、安全に登山を進められるはずです。
登山におすすめの時計モデル
登山に適した時計は、ブランドやモデルによって様々な特徴があります。ここでは、登山者に人気の高い時計ブランドから、厳選したモデルをご紹介します。
ガーミン フェニックス 7X
ガーミン フェニックス 7Xは、GPSや気圧高度計、心拍数モニターなど、登山に必要な機能を全て搭載した最高峰のアウトドアウォッチです。大型の1.4インチ液晶ディスプレイと、最大28日間のバッテリー持続時間を誇り、長期の遠征にも対応しています。
トレッキングだけでなく、スキーやクライミングなど、あらゆる山岳アクティビティをサポートします。ただし、価格はフラッグシップのPro Sapphire Dual Powerモデルで12万円強です。本格的な登山を志向する上級者向けのモデルと言えるでしょう。
最新テクノロジーを結集し、過酷な山岳環境下でも抜群の性能を発揮するガーミン フェニックス 7Xは、プロフェッショナルな登山者の高い要求にも応える、究極のアウトドアウォッチです。GPSナビゲーションから体調管理、アクティビティ追跡まで、登山に必要な機能を全て網羅し、高度な探検を支援します。
ガーミン インスティンクト タクティカル
ガーミン インスティンクト タクティカルは、アメリカ軍用規格の耐衝撃性と防水性を備えた、タフネス重視のアウトドアウォッチです。高度計や気圧計、電子コンパスなどの基本機能に加え、ナイトビジョンゴーグルに対応したバックライトや、ステルスモードなど、ミリタリー色の強いユニークな機能を搭載しています。価格は4万円台と求めやすく、過酷な環境下での使用に特化した高い耐久性が魅力です。
ガーミン インスティンクト タクティカルは、過酷な条件下でも性能を発揮する、頑丈なアウトドアウォッチです。
スント 9 バロ
スント 9 バロは、フィンランド発の老舗アウトドアブランド、スントの最上位モデルです。気圧高度計や心拍数モニター、GPSなどのアウトドア使用に特化した機能を搭載し、80種類以上のスポーツモードに対応しています。
50mの防水性能と、最大120時間のバッテリー持続時間を誇り、長時間の山岳アクティビティをサポートします。また、従来モデルの20%も軽量化されたチタン製ベゼルを採用し、装着感も大幅に改善されています。5万円弱で満足度の高い1本と言えるでしょう。
スントの最上位モデル「9 バロ」は、本格的な登山に必要な機能を余すことなく搭載し、上級登山者の満足度を高めてくれる1本です。
スント コア オールブラック
フィンランド発の本格アウトドアウォッチブランド、スント。スント コア オールブラックは、シンプルながら本格的な機能を備えた、コストパフォーマンスに優れたアウトドアウォッチです。高度計や気圧計、コンパス、天気傾向インジケーターなど、登山に必要な情報を過不足なく提供しています。
50mの防水性能と、最大12ヶ月のバッテリー寿命を実現し、アウトドアでの使用に十分な耐久性を備えています。また、価格は3万円台と手頃ながら、ミニマルで洗練されたデザインが魅力的。カジュアルな服装にもマッチするオールマイティさが人気です。
スント コア オールブラックは、コストパフォーマンスに優れた、実力派の1本と言えるでしょう。
カシオ プロトレック PRW-6600Y
カシオ プロトレック PRW-6600Yは、トリプルセンサー(高度計、気圧計、方位計)とタフソーラー充電システムを搭載した、高機能かつ実用的なアウトドアウォッチです。ワンプッシュ3Dセンサーボタンにより、素早く直感的な計測が可能です。
マルチバンド6対応のタフソーラー充電システムにより、ソーラー充電とともに6局の標準電波を受信し、正確な時刻を表示し続けます。5万円台の価格設定ながら、本格的な登山に求められる機能とタフネスを兼ね備えた実力派モデルです。
カシオ プロトレック PRW-6600Yは、アウトドアシーンで真価を発揮する頼もしい1本と言えるでしょう。
カシオ G-SHOCK MUDMASTER GWG-1000
過酷な自然環境をモチーフにクラックドパターンをデザインに落とし込み、実用的で力強いデザインに仕上げました🔥#MUDMASTER GWG-2000CR🏎️
▶️https://t.co/1Jgl3XOWIS pic.twitter.com/eAUoCz4HXz— G-SHOCK (@GSHOCK_OFFICIAL) November 20, 2023
GWG-1000は、泥や砂、衝撃に強い耐環境性能を追求した、アウトドアウォッチの新境地を切り開くモデルです。トリプルセンサーとマルチバンド6対応のタフソーラーを搭載し、過酷な条件下での計測と正確な時刻表示を可能にしています。
また、泥や砂の浸入を防ぐマッドレジスト構造や、20気圧防水など、極限の環境下での使用を想定した独自の防塵・防水技術を採用しています。価格は6万円台で、究極のタフネスを求めるアウトドア愛好家にこそ選んでほしい1本です。
カシオ G-SHOCK MUDMASTER GWG-1000は、過酷な条件下での使用に特化した本格派アウトドア愛好家におすすめのモデルと言えるでしょう。
セイコー アストロン GPS ソーラー
セイコー アストロン GPS ソーラーは、世界初のGPS ソーラーウオッチとして誕生した、革新的なアウトドアウォッチです。GPSの電波を受信し、全世界40タイムゾーンに対応した正確な時刻表示を実現しています。
グローバルブランドの大谷翔平限定モデルも人気です。タフソーラー充電システムを搭載し、定期的な電池交換の必要がありません。高度計こそ搭載していませんが、10気圧防水やサファイアガラスの風防など、アウトドアでの使用に必要十分なタフネスを備えています。
GPS搭載モデルの価格は20万円以上です。高機能と高い実用性を兼ね備えた、ステータス性の高いモデルです。セイコー アストロン GPS ソーラーは、最先端技術と高級感が融合した革新的なアウトドアウォッチと言えるでしょう。
シチズン プロマスター ランド
『プロマスター』より、強化耐磁仕様ムーブメントを搭載したメカニカルダイバーズウオッチのおすすめポイントをご紹介☺✨
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■NB6021-17E
¥107,800(税抜価格¥98,000)▼モデルの詳細はこちら!https://t.co/8nasQItvgK pic.twitter.com/t78sxRPpva
— CITIZEN / シチズン時計 公式 (@CITIZENWATCHJP) March 16, 2024
シチズン プロマスター ランドは、光発電エコ・ドライブとフルオートカレンダー、10気圧防水を備えた、実用的なアウトドアウォッチです。高度計や方位計、気圧計などの基本機能に加え、急激な気圧変化を感知するストームアラームを搭載しています。
長期間のメンテナンスフリーを実現したエコ・ドライブも魅力的。本格的な機能を備えながら、実用性を重視した堅実な1本と言えるでしょう。
パルミジャーニ・フルリエ トンダ PF スポーツ
パルミジャーニ・フルリエ トンダ PF スポーツは、マリンスポーツをはじめとするアウトドアシーンに最適化された、ラグジュアリーアウトドアウォッチです。ニッケルシルバーとステンレススチールのケースに、ラバーストラップを組み合わせたスポーティなデザインが特徴です。
120m防水や自動巻きムーブメントなど、アウトドアで必要とされる実用性能も十分に備えています。価格は300万円を超え、ラグジュアリー志向のアウトドアウォッチを求める人に向けた1本と言えるでしょう。
パルミジャーニ・フルリエ トンダ PF スポーツは、アウトドアとラグジュアリーの融合を目指す意欲作です。
まとめ
登山用の時計選びは、自分の登山スタイルとニーズに合った機能を備えているかどうかが重要です。本記事では、登山に必要不可欠な機能を解説しました。また、ブランド別に厳選したモデルを紹介し、それぞれの特徴や価格帯、対象とする登山のレベルなどを比較しました。
自分に合った登山用時計を選ぶためには、まずは自分の登山スタイルと予算をしっかりと見極めることが大切です。本記事で紹介したモデルを参考に、最適な1本を見つけてください。ぜひ、自分だけの相棒を見つけて、充実した登山ライフを送ってください。